検索語句レポートに対象外の言葉が並んだら、すぐにまとめて止める前に、どの語句なら自社の商品やサービスの対象外だと言い切れるかを分けます。除外キーワードは、その根拠がある語句を広告の表示対象から外すために使います。
検索広告を始めると、想定していなかった言葉で広告が表示されることがあります。その中には無駄なクリックもありますが、まだLPで答えられていないだけの見込み顧客の言葉も混ざります。
月次レビューで大事なのは、費用がかかった語句を急いで除外することではありません。その語句が本当に事業対象外なのか、広告文やLPで受け止める余地があるのか、記事やFAQで先に説明したほうがよいのかを分けることです。
除外キーワードは成果なしではなく対象外の根拠がある語句に使う
問い合わせにつながっていない語句でも、すぐに除外すべきとは限りません。検索者が探しているものが自社の提供範囲と違うと判断できる場合に、除外キーワードを使います。
たとえば有料の相談サービスを扱っている場合、「求人」「資格取得」「自作」「無料素材」のような語句は対象外になりやすいかもしれません。検索者が顧客ではなく、求職者、学習者、無料の情報だけを探している可能性が高いためです。
ただし、同じ語句でも事業によって判断は変わります。「無料相談」を入口にしている事業なら、「無料」を広く除外すると見込み顧客まで止めてしまいます。「資格」という語句も、資格を取りたい人の検索なら対象外ですが、資格を持つ専門家を探している文脈なら不安の表れかもしれません。
除外する前に見るべきなのは、成果の有無だけではありません。検索者が別の商品を探しているのか、購入段階が違うだけなのかを確認します。
月次レビューでは除外前に、対象外・LP不一致・記事候補へ分ける
検索語句レポートを見るときは、すべての語句を除外候補として見るのではなく、役割ごとに分けます。そうすると、広告費を守る判断と、サイト改善へ活かす判断を混ぜずに済みます。
月次レビューでは、まず明らかに対象外の語句を分けます。求人、資格取得、無料素材、別地域、対応していない業種など、自社が受けられない条件がはっきりしている語句です。これは除外候補になります。
次に、クリックはあるが問い合わせにつながっていない語句を見ます。この段階では、除外ではなくLP不一致として扱うことがあります。検索者の悩みに対して、LPの冒頭、広告文、価格表示、フォーム、事例が答えられていないだけかもしれません。
最後に、問い合わせにはならないものの不安がはっきり見える語句を残します。費用、失敗、比較、乗り換え、仕組みなどの語句は、今すぐ相談したい人の言葉とは限りません。記事やFAQで先に説明したほうがよい場合があります。
対象外、LP不一致、記事候補という三つの扱いを分けないまま除外を増やすと、広告費は一時的に抑えられても、検索市場から得られる学びが減ります。
除外キーワードのマッチタイプは通常キーワードと同じに考えない
Google広告の除外キーワードは、通常のキーワードと同じ感覚で扱うと危険です。Google広告ヘルプでは、除外キーワードのマッチタイプは通常のキーワードのマッチタイプとは異なると説明されています。
検索キャンペーンでは、部分一致、フレーズ一致、完全一致の除外キーワードを使えます。ただし、通常キーワードのように類似パターンや関連する表現まで広く一致する前提ではありません。除外したい表現が複数あるなら、キーワードのマッチタイプとの違いも踏まえてそれぞれ確認する必要があります。
一方で、広い除外を入れると、まだ検討余地のある検索まで止める可能性があります。たとえば「無料」を部分一致の除外として入れると、「無料相談」を入口にしている事業では重要な検索まで除外するかもしれません。
除外キーワードは、止めたい語句を正確に扱う機能です。だからこそ、マッチタイプと適用範囲を確認してから追加します。
除外しすぎると、見込み顧客の不安まで止めてしまう
除外キーワードを増やすと、無駄なクリックは減りやすくなります。しかし、見込み顧客が相談前に抱く不安まで止めてしまうと、広告は小さくまとまりすぎます。
「安い」「比較」「失敗」「口コミ」「乗り換え」のような語句は、低品質な検索に見えることがあります。けれど、実際には相談前の不安を表している場合があります。価格に敏感なだけで対象外なのか、価格の理由を知れば検討できる人なのかは、語句だけでは断定できません。
このような語句は、すぐ除外せずに受け皿を見ます。LPに料金や対応範囲の説明がないなら、広告文とLPを直す余地があります。記事やFAQで説明できるなら、自然検索側のコンテンツとして受け止める余地があります。
除外キーワードは広告費を守りますが、使いすぎると顧客理解の入口も狭めます。無駄を減らす判断と、まだ学ぶべき検索意図を残す判断を分けることが大切です。
除外理由を残せば、翌月に狭めすぎを戻せる
除外キーワードを追加するときは、なぜ除外したのかを残しておきます。理由が残っていないと、あとから表示回数や問い合わせが減ったときに、何を見直せばよいか分からなくなります。
記録する内容は複雑でなくてかまいません。対象外と判断した理由、追加したマッチタイプ、適用したキャンペーンや広告グループ、見直し予定を残します。
翌月には、除外後に検索語句の質が上がったかを確認します。無駄なクリックが減り、問い合わせの質が保たれているなら、除外は機能しています。反対に表示や問い合わせが必要以上に減った場合は、除外範囲が広すぎた可能性があります。
翌月のレビューでは、まず二つのどちらを確かめるかを決めます。表示や問い合わせが落ちたなら、除外で失われた機会を見ます。クリックの質がまだ悪いなら、対象外流入が残っていないかを見ます。除外理由が残っていれば、広げ直す判断とさらに止める判断を同じ月次の流れで扱えます。