LPを直したいと思ったら、まず検索広告から来た人がどこで迷い、どの行動で止まっているのかを一つ選びます。LP改善テストは、その一点に対して仮説、指標、判定をそろえる作業です。
テスト前に「何が良くなったら成功か」を決めていないと、あとから都合のよい数字だけを選びやすくなります。クリック率、滞在時間、フォーム到達、問い合わせ数のどれを見るのかが決まっていなければ、結果は次の改善につながりません。
LP改善テストは変更案ではなく、止まった行動の仮説から始める
最初に決めるのは、どこを変えるかではなく、何が原因で行動が止まっていると考えるかです。仮説、変更内容、判定指標を一つの線でつなげます。
たとえば「問い合わせが少ないからファーストビューを変える」だけでは、仮説がありません。検索者が料金を探しているのか、対応範囲を知りたいのか、事例を確認したいのかによって、変えるべき場所は変わります。
仮説は、検索意図とLP上の行動から作ります。広告文で約束した内容、LP冒頭で伝えている内容、重要セクションの閲覧、フォーム到達、問い合わせ内容を並べると、どこで期待がずれているかを考えやすくなります。
広告文の約束とLP冒頭のずれを最初に見る
検索広告からのLP改善では、広告文とLP冒頭のずれを最初に見ます。広告文で作った期待にLPの最初の数秒が答えていなければ、ページの下部を直しても改善しにくいからです。
たとえば広告文で「料金の目安が分かる」と伝えているのに、LPの冒頭が会社紹介から始まっている場合があります。このときの仮説は、「検索者は料金を探す前に離脱しているかもしれない」です。
この仮説に対する変更は、冒頭に料金の考え方や参考価格への導線を置くことです。判定指標は、料金セクションの閲覧、フォーム到達率、問い合わせ率などになります。
この例では、まず「広告経由のクリックはあるのに、フォームまで進む人が少ない」という事実を記録します。そこから、料金を知りたい検索者が冒頭で必要な情報を見つけられず、離脱しているのではないかと仮説を立てます。
変更するのは、ファーストビューの下です。料金の考え方を短く示し、詳しい料金セクションへ進める導線を追加します。主な判定指標はフォーム到達率にします。料金セクションの閲覧や問い合わせ率も見れば、検索者がどこまで進んだかを補って判断できます。
変更前には、元に戻す条件も決めます。フォーム到達率が下がり、問い合わせ内容にも改善が見られなければ、今回の変更は残しません。ここまで書いておくと、変更後に「なんとなく良くなった」と判断せずに済みます。
問い合わせが少ないLPでは手前の行動も判定に入れる
BtoBサイトのLPでは、対象企業や課題を絞るほど、月ごとの問い合わせ数が少なくなることがあります。この場合、問い合わせ数だけでテストを判定しようとすると、たまたまの増減に引っ張られます。
問い合わせが少ないLPでは、主指標と補助指標を分けます。LPの目的によって、主指標は資料請求、見積もり依頼、デモ予約、問い合わせのいずれかになります。最終的には、その行動が有効なリードや商談へつながったかを見ます。件数が少ない場合は、フォーム到達や価格・仕様セクションの閲覧など、手前の行動も確認します。
補助指標は、成功を言い張るための数字ではありません。問い合わせ数だけでは判断できないときに、検索者が次の行動へ進みやすくなったかを確認する材料です。
たとえばフォーム到達が増えても問い合わせが増えないなら、フォーム項目や入力前の不安に原因があるかもしれません。料金セクションの閲覧が増えて問い合わせも具体的になったなら、広告文とLPの約束が近づいた可能性があります。
一度に変えすぎると、良くなった理由も悪くなった理由も残らない
LP改善では、一度に多くの場所を変えたくなります。見出しやファーストビューを変えると、料金説明や導入事例も触りたくなります。さらにフォームとCTAまで変更すると、良くなっても悪くなっても理由が分かりません。
テストとして扱うなら、ひとつの仮説に対応する変更へ絞ります。料金への不安が仮説なら、料金説明とその導線を中心に変えます。対応範囲が分からないことが仮説なら、冒頭の説明や対象者の明示を変えます。
もちろん、古いLPを全面的に作り直す必要がある場合もあります。その場合は「テスト」ではなく「リニューアル」として扱います。複数箇所を変えるなら、何が原因だったかを細かく断定しない姿勢が必要です。
変更の規模と判定の仕方を合わせることが大切です。小さな変更なら原因を見やすくなります。大きな変更なら、全体の成果を見る代わりに、個別要因の断定は避けます。
流入が少ないLPではテスト結果と次に集めるデータを分ける
Google広告には、元のキャンペーンからテストを作成し、元キャンペーンとテストのパフォーマンス推移を比較できるカスタムテストの仕組みがあります。ただし、検索広告からの流入が少ない場合は、テスト機能を使えば必ず明確な結論が出るわけではありません。
流入が少ない場合は、厳密なA/Bテストにこだわりすぎず、変更前後で条件をできるだけそろえて見ます。同じ検索意図、同じ広告文、同じ期間幅に近づけるほど、結果を解釈しやすくなります。
それでもクリックや問い合わせが少なければ、結果を断定しません。「今回分かったこと」と「次に集めるべきデータ」を分けます。たとえば、料金セクションの閲覧は増えたが問い合わせは少ないままなら、次はフォーム直前の不安や料金表現を確認します。
テストを終えるときは、勝ち負けだけで閉じないようにします。次回も残す仮説は何か、今回の変更を戻す条件は満たされたのか、追加で見るべき行動はどこかを記録します。結果が小さくても、残す仮説と戻す条件が残っていれば、次のLP変更は前回の続きとして判断できます。