内部リンクは、読んでいる人がもう少し詳しく知りたくなる話の近くに置きます。リンク先は、その疑問に答えているページです。リンクとして表示する文字をアンカーテキストと呼びますが、そこには移動先で何が分かるかを書きます。何を知るためのリンクなのかが分かると、位置も文言も決めやすくなります。

同じ話題でも、リンク先で知りたいことは違う

たとえば、業務システムの導入費用を説明するページを考えます。「導入時には、初期設定だけでなく既存データの移行にも費用がかかる場合があります」という文章の後で内訳を見せたいなら、「初期費用に含まれる作業」というリンク文言が候補になります。この文字から料金の内訳を説明するページへ進めれば、読者は何を確認しに行くのかを想像できます。ここで挙げるページや文言は、違いを説明するための仮定例です。

ここで「導入費用の詳細」と書いてサービスの総合ページへつなぐと、内容によっては費用の説明を探し直すことになります。総合ページにも詳しい説明があれば案内先になりますが、料金ページが別にあるならそちらへ直接つなぐ方が話は続きやすいでしょう。同じサービスを扱っているというだけでは、リンク先を選ぶ理由として足りません。

費用に関するリンクでも、「見積もりに必要な情報」なら金額を算出する条件の説明へ、「見積もりを依頼する」なら申込先へ進む意味になります。どちらも導入費用と関係がありますが、内訳を知りたい読者に申込先を案内しても、その疑問への答えにはなりません。

疑問が生まれる場所に置き、本文の説明も残す

費用の内訳が気になる場面なら、費用に触れた説明の中や直後にリンクがあると分かりやすいです。一方で、記事全体を理解してから別の観点を知ってもらう場合は、末尾の関連記事も役立ちます。冒頭か記事末かという場所だけで決めず、周囲の文章からリンクを読む理由が伝わる位置を考えます。

ただし、本文を理解するために必要な説明までリンク先へ送ってしまうと、何度も移動しないと話が分からなくなります。先ほどの例では、データ移行が初期設定とは別の作業になることを本文で説明し、詳しい作業範囲や料金条件はリンク先へ委ねられます。短い説明で疑問が解ける場合や、案内先に追加の情報がない場合は、リンクを増やす必要はありません。

リンク文言は、移動先にある説明と合わせる

「こちら」「詳しく見る」だけよりも、「初期費用に含まれる作業」の方が行き先を判断しやすくなります。ただ、料金の総額しか載っていないページへこの文言で案内すると、内訳を知りたいという期待に応えられません。文言を具体的にすることと、その約束にリンク先が答えていることは、合わせて考える必要があります。

ページのタイトルをそのままアンカーテキストにする必要もありません。同じ料金ページに作業の内訳と見積条件の両方があるなら、前後の話に応じて「初期費用に含まれる作業」「見積もりに必要な情報」と書き分けられます。検索キーワードを並べて長くするより、読者が知りたい内容を自然な言葉で示す方が伝わります。

Googleのリンクに関するベストプラクティスでも、具体的で適度に簡潔なアンカーテキストを推奨しています。リンクの前後にある文章も文脈を作るため、文字だけを切り離して考えるものではありません。

本数をそろえるより、それぞれのリンクの役割を見る

Googleは、1ページに含めるリンクの理想的な本数を定めていません。近い場所に案内を並べすぎると、読者はそれぞれの違いを判断しにくくなります。その一方で、離れた箇所で別の疑問が生じるなら、同じページへのリンクが再び役立つ場合もあります。本数だけではなく、その場所で何を知るための案内なのかで考えると選びやすくなります。

検索エンジンがたどれる実装も必要になる

文言や位置とは別に、リンクの作り方にも条件があります。Googleの説明では、通常クロールできるのは、移動先のURLを href に指定した a 要素のリンクです。これはHTMLでリンクを記述するときの形を指します。

見た目がクリックできる文字でも、この形になっているとは限りません。読者に意味が通じる案内に加えて、検索エンジンが移動先をたどれる実装になっている必要があります。