内部リンクは、本文に関連する言葉が出てきたという理由だけで貼るものではありません。その段落を読み終えても読者に判断できないことが残り、別ページに答えがあるなら案内します。まずは、段落だけで分かることと次に確かめたいことを一文ずつ書き分けてみてください。
次に確かめたいことへ答えるページが一つに絞れたら、移動する理由が生まれる文から案内します。リンクにする言葉は、移動先で分かる内容が伝わるものにします。段落だけで話が完結している場合や、候補ページが別の工程を扱っている場合はリンクを置きません。
この記事では、本文中の一段落を取り上げ、内部リンクを置くかどうかを判断します。サイト全体のリンク数や検索順位への影響までは扱いません。最後まで読めば、手元の段落に合う案内先を選び、自然な位置とアンカーテキストまで決められます。
まず段落だけでは答えきれない疑問を一つ見つける
リンクを置く前に、その段落だけで何が分かるかを確かめます。次へ進むためにまだ判断できないことが一つ残っているなら、それがリンク先を探す出発点になります。
対象にする段落は一つで十分です。内容を「この段落で分かること」と「この先で決めること」の二文に書き分けます。たとえば、原因を切り分ける条件までは説明できているとします。それでも対象URLのどこから確認するかが分からないなら、その確認手順を説明したページへ案内する意味があります。
二文目に書くことがなければ、その段落だけで話は完結しています。そこへリンクを足すと、読者に不要な移動を求めることになります。専門用語が出てきたかではなく、別ページの説明が本当に必要かで判断してください。
リンク先は読者が次の判断へ進めるページを選ぶ
候補ページは、話題の近さだけで選びません。移動先を読んだあとに、いま迷っていることを判断できるかで比べます。
タイトルに同じ言葉が入っていても、扱う段階が違うことがあります。公開前の確認を扱うページは、公開済みURLの不調を調べている人には手前の工程です。サイトの構成方式を選ぶページも、個別URLの状態を確認する疑問には答えません。ページ名だけで決めず、冒頭と結論を読み、必要な判断まで説明されているかを確かめます。
同じ疑問に答える記事が複数あり、どれを案内先にするか決まっていないなら、リンクはまだ置かない方がよいでしょう。一つだけ選んでも、それぞれの記事の役割が曖昧なままだからです。まず各記事が答える疑問を整理し、案内先を一つに決めてから段落へ戻ります。
リンクを置く位置とアンカーテキストは文脈に合わせる
リンク先が決まっても、関連語の初出へ機械的に貼る必要はありません。読者が別ページを必要とする文を見つけ、そこでリンク先の内容が伝わる言葉を選びます。
リンクは次の判断が必要になる文に置く
別の手順や判断が必要になる条件を示した文が、リンクを置く候補です。段落の冒頭では移動する理由がまだないなら、最初の関連語にはリンクしません。
条件や分岐を説明した後に「この場合は別の確認が必要です」と話が進むなら、その文にリンクを置く理由があります。反対に、段落末というだけでは根拠になりません。どこへ置くか迷ったときは、読者がリンク先を必要とする瞬間を文章の中から探します。
アンカーテキストではリンク先で分かることを伝える
アンカーテキストには、移動先で分かることが伝わる言葉を使います。「こちら」や「詳細」だけでは、リンクを開く前に内容が分かりません。ページタイトルをそのまま写す必要もありません。前後の文章と続けて読んだときに、自然に意味が通る表現を選びます。
Google検索セントラルのリンクに関するベストプラクティスでは、よいアンカーテキストは具体的で適度に簡潔だと説明しています。リンク元とリンク先の両方に関係し、読み手の期待に沿うことも必要です。キーワードを詰め込むことは避けるべきですが、この文書は検索語との完全一致そのものを一律に禁止していません。ここで扱われているのは、リンクの書き方と実装です。どのページを案内先にするかは、段落を読んだ人が次に何を知りたいかを見て編集側で判断します。
実在する段落でリンク先の候補を比べる
このKnowledgeにあるSearch Consoleの記事では、サイト全体の問題が残っているうちは個別ページの改稿へ進まないと説明しています。その末尾で「インデックス登録が論点なら」と条件を示し、別の確認手順へ案内しています。現在のリンクで成果が出たと示す例ではありません。現在の段落を、この記事の判断方法であらためて見直します。
表では、実在する三つのページに加え、リンクを置かない選択肢も同じ条件で比べます。当時の編集履歴は確認できないため、過去の選定過程を再現したものではありません。
| 候補 | 置く位置 | 読者に残る疑問 | リンク先でできること | アンカーテキスト案 | 結論 |
|---|---|---|---|---|---|
| サイトマップ送信後もインデックスされないときの確認手順 | 「インデックス登録が論点なら」と分岐を示した文 | 対象URLを直すべきか、待つべきかをどう決めるか | サイトマップ全体の問題か、対象URLの問題かを見分けられる | サイトマップとインデックス登録の確認手順 | 採用。次の確認手順へ進める |
| Webサイト公開前後のチェックリスト | 「大きな公開作業の直後」と状況を示した文 | 公開前後の確認範囲と中止条件は何か | 変更全体を公開してよいか判断できる | Webサイト公開前後のチェックリスト | 今回はリンクしない。読者は公開判断より後の診断にいる |
| 静的サイトがSEOに不利かを判断する記事 | 対象段落内に自然な位置がない | 静的サイトを採用できるか | 構成方式を採用するか判断できる | なし | リンクしない。話題も検討段階も異なる |
| リンクなし | 置かない | インデックス登録の詳しい確認方法が残る | 詳しい確認方法が分からないままになる | なし | 採用しない。次の確認手順への案内が必要 |
採用したページなら、対象URLをどの順序で確認するかまで読み進められます。ほかの二ページも、それぞれの場面では役に立つ記事です。
ただし、今の段落から案内すると、読者は別の検討段階へ戻ることになります。話題そのものも変わってしまいます。記事の価値ではなく、読者が次に知りたいことに合うかで決めます。
アンカーテキストを「サイトマップ」だけにすると、移動先で何をするのかが伝わりません。「サイトマップとインデックス登録の確認手順」と書けば、リンクを開く前に次の行動が分かります。これはクリック数や検索順位が上がったという実績ではなく、段落の文脈とリンク先の役割を合わせた例です。
関連ページがあってもリンクしない場合がある
段落だけで次の判断までできる場合や、候補ページが別の検討段階を扱う場合はリンクを置きません。リンクしないことも、読者を現在の説明にとどめるための編集判断です。
候補が二つとも必要に見えるときは、リンクを増やす前に段落の役割を見直します。一つの段落で二つの疑問に答えようとしているなら、説明を分けるとそれぞれに必要な案内が見えてきます。
ただし、二つのリンクが自然に必要な段落もあります。一つずつ検討するのは必要性を丁寧に判断するためで、一段落に一リンクという上限ではありません。
先ほどのGoogleの文書では、一ページあたりのリンク数に理想値はないと明記されています。本数を先に決めると、必要な案内を削ったり、不要な案内を足したりしやすくなります。まずは別ページの説明が必要かどうかを確かめます。
公開後はリンク先とアンカーテキストを確認する
公開後は、選んだアンカーテキストが表示され、正しいURLへリンクしているかを確かめます。原稿上でMarkdownリンクが正しく見えていても、公開時の変換やURLの変更によって意図どおりに出力されない可能性があるためです。
Googleが通常クロールできるリンクは、実際のウェブアドレスへ解決できる href を持つ <a> 要素です。公開ページでリンクを開き、意図したページへ到達できるところまで確認します。ここで確認できるのは、ブラウザでリンクをたどれる形になっているか、アンカーテキストと移動先が一致しているかまでです。ブラウザで到達できても、Googlebotのアクセスやインデックス登録まで確認できたことにはなりません。Google検索の技術要件でも、最低限の技術要件を満たしたページがすべて登録されるわけではなく、インデックス登録は保証されないと説明されています。
リンクを公開しただけでは、クリック数や検索順位への影響は分かりません。問い合わせへの寄与も、別に計測しなければ判断できません。
最後に、手元の段落で読者が次に知りたいことを一つ書いてみてください。その疑問に答えられるページがあれば、読者が次の説明を必要とする文からリンクします。段落だけで話が完結しているなら、リンクを置かずに終えてかまいません。